★☆斬~ZAN~★最終章  宿敵を斬れ! ☆★

とうとう追い詰めた!
光一が松岡のポルシェを確認すると、長瀬たちの到着を待つ。
ハーレーの爆音に気づかれないように、少し距離を置いて来てくれと携帯で告げると秋山は「分りました・・・ボス」
後は、その時まで・・・・。


剛は光一の両親の命を奪った主犯格は松岡だと真相を究明すると、急いで松岡を逮捕する事が今の自分に出来る最大限の仕事だと感じた。
松岡は警官になる前には、相当やばいことをしてきた筋金入りの悪だった。
当然、その道の者にお呼びがかかり闇社会へと足を踏み入れようとした。
しかし、気が変わった。刑事になると、もっと面白いことが出来ると分ったのだ。
裏に通じていれば刑事としても情報が欲しいまま手に入る。その情報で、ガサ入れなどあるときは前もって暴力団にリークする。

そして、そこから金も入る・・・・・。こんなに、おいしい話が他にあるだろうか?
ちょうど山下不動産でも、同じように情報を提供していた矢先、「鬼の堂本」の話があり、奴を消してほしいと言われ、探したのだが、結局、見つからずにいた。

ようやく探しあてたところ、松岡は手下に命じた。二班に分かれて、当て逃げする車、すぐにガソリンをまいて火を放つ者・・・というように指示を出した。
これが、彼の犯した最初で最後の殺人事件だった。
自分の手を汚すこともなく・・・・。一番卑劣なやり方だった。

剛は急いだ・・・・・。なんとか間に合ってくれと・・・・・。



松岡が部屋で寛いでいたところ一本の電話が入った。携帯は持っていない。必要がない。
誰だ?部屋の電話の受話器を恐る恐る取ると部下の堂本刑事からだ。

「松岡さん・・・・俺です。堂本です。もう、逃げられないのですから、どうか出頭してください。お願いします。今から俺一人で、そちらに迎えに行きますから。」

松岡は、しばらく無言になって考えていた。しかし、考えてもどうにもならないことだと知った。
受話器を床に落としたまま、ベッドに倒れこんだかと思うと狂ったように大声で笑い出した。


その声に光一は反応した。
「今だっ!!!」
光一が松岡の部屋に奇襲をかけた。ドアを足でぶち破ると松岡の気配を瞬時に察知。
無防備にベッドに泣き伏す姿を目の当たりにした。
嗚咽の中「リカ・・・・・・」と何度も何度も叫ぶ声が部屋中に響きわたる。


しかし、剣は光一に「斬れ!」と命じた・・・・・。
光一は、その言葉に、剣を上段に構えると「松岡・・・・これまでの悪事、分っているかな?」
すると、松岡はすくっとベッドから起き上がると「勿論・・・・。堂本・・・・光一くん・・・」とあざ笑うのである。完全に、光一を挑発しにかかっていた。
光一は静かに目を閉じ、両親の無念を思った。
その瞬間である。龍神波動念剣がピカっと閃光の如く、眩しい光を放ち、それは松岡の視界を見えなくさせた。



モーテルに到着していた長瀬と秋山も、あまりの眩しさに目をふさぐ。

「斬れ!!!!光一!斬るのだ!」

光一が目を凝らすとそこには、まばゆいばかりの神々しく輝いた龍の姿があった。
嘘だろ?光一は事態を受け止めかねていたが剣は勝手に松岡の方へ矛先を向ける。
そして、光一は龍神に乗り移られたとしか言いようのない形相で松岡の体に剣を突きたてた。

「終わった・・・・・・」

足元に松岡の死体を見ると、光一は、精も魂も尽き果てそのまま気を失っていた。


秋山と長瀬が部屋に入ると松岡が血を流すことなく息絶えていた。傍でボスも気を失っている・・・・。
そこには、刀が転がっていた。長瀬は、もちろん光一のものだと気付いた。
長瀬は光一を軽々と担いでをフェラーリに乗せる。
刀は検問に引っかからぬように隠した。
秋山には自分の分身でもあるハーレーに乗れと命じ、フェラーリに乗り込むとエンジンをかけた。
独特の、フェラーリのエンジン音に、さぞや、ご満悦か・・・と思いきや。
「なんで?エンストーーーーーーー?!」

焦る、長瀬に大笑いしたのは秋山だった。「あんまり、いじりすぎると、ボスに怒られるぜ!?」
秋山は長瀬を残し、ハーレーに乗ると、すぐさま爆音を轟かせ、因縁の場所を後にした。


1時間後・・・・剛が到着した。
「遅かったか・・・・・・」
松岡が死んでいた。もちろん誰の仕業かなんて考えない。
「これは、天罰だ・・・・・・。」誰かが、冷ややかに言い放つ。
続々とパトカーが駆けつけたが身内の不祥事に皆、迷惑顔だった。殺されて当然!
誰もが口々に、そういった。
「死体につばを吐く行為だから」と係長に注意された。彼も、悲しげな複雑な表情だった。






光一は事務所に向かっていた。
ある大事なことを伝えに・・・・。

一方・・・・あの松岡を殺した事件での記憶を失っていた光一を気遣い、事務所のメンバーは今後、絶対触れまいと誓っているところだった。

そんな中にあっても「ボスぅ~~~う!!会いたかったですよ!寂しかったですよ!あーー!ボスー!」
と光一に思わず駆け寄る青年。
メンバーは苦笑いしながらも町田の貢献を認めていたから許してやった。
屋良は、そんな町田に、只一人、かなりイラっとしていたが・・・・。

「・・・・ということで、これから、ここで働くことになりました、町田さん、長瀬さん、米花さん、秋山さん、屋良さんです!」
光一は、晴れ晴れした顔で、ボランティアに向かい紹介した。
翌日から、「屋良っしゃい!」のメンバーはここ「堂本老人介護施設」で見習いとして働くことになったのだ。

たちまち、ボランティアの将来に暗雲が立ち込めた。
田口は、「まっ。辞めたいなら、辞めてもらってかまわないんだよ?」
「いえ!やります!やります!なんなら、ずっとボランティアで!!」
そうは、いかないだろうと、光一は、笑っている。

光一は、お年寄りの笑顔や泣き顔に包まれた生活が大好きだった。
これからも、その想いは変わることはない。

光一は、ふとベランダの木漏れ日に目を細めながら、胸に誓うのだった。


そう・・・・俺には、こんなに誇れる沢山の家族がいるんだ・・・。これからも大切に守ってゆくよ?
だから・・・・・これで、いいだろ?親父!母さん・・・。


~Fin~




この記事へのコメント

2009年07月23日 17:13
何度か、推敲を重ねて、UPさせていただくことが出来ました。
こんなひとりよがりな小説に、気持ち玉を頂きまして、本当にうれしく思います。
ありがとうございます。今後も、また新作に取り組ませていただくときもあろうかと思いますが、また宜しければ、どうぞ、遊びにいらしてください。
Rain
2009年07月26日 18:03
お疲れ様~♪大丈夫?力、使い果たしてない?でも多くの方の目に留まっているみたいだから、がんばった甲斐はあったんじゃないかな?
これをきっかけに立ち寄ってくださる方、たくさん、いると思うよ。ちょこっとですが、今、一押しのUTくんの名前があったのがうれしかったです(*^^)v
SHINE
2009年07月28日 17:45
Rainちゃん
ありがとう!!大丈夫だよぉ!!大体の直しを終わらせてからのUPだったので、比較的に楽でしたぁ。
UTくんねぇ。ボランティアとして頑張ってくれました。(笑)
少し、内容を変更してしまったので、ボランティアくんたちの奮闘ぶりを駆け足で書いてしまったところがあり・・・。

これからも、ぼちぼちと更新して、小説も、また挑戦するつもりです。
SHINE@斬~ZAN~必殺!仕掛け人
2009年12月05日 00:11
お蔭様で、なんとか皆様に、ある程度、恥ずかしくないような文章を組み立てることが叶いました。
もし。宜しければ、SHINEの今後の執筆への源にもなります。
感想として、気持ち玉をぽっちっと押してくれませんでしょうか?

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