★☆もしもKinkikidsが精神科医だったら3☆★~祭~

光一がクリニックの掲示板に飼い主探しのポスターを貼ってから、2週間が経とうとしている。

「なかなか、そう簡単に見つかるもんやないなぁ?」

光一が、申し訳なさそうに剛に話しかけた。

「いや・・・。全然、見込みがない訳でもなさそうやでぇ。」

そう言って、意味ありげに笑って見せた。


その日の午後だった。

ちょうど診療を終えた剛の元へクランケCが、息せき切って、やってきた・・・。

「せ・・・先生・・・。あ・・あの子猫のぉ・・飼い手は、も。もう・・決まったんですか?」

息をきらしながら、こう切り出すと剛は、ちょっと困った顔をして

「それがなぁ?まだ、おらんねん・・・。だから、どないしようかと・・・」

するとCは、間髪いれずに「先生!私が、もらってもいいですか?」

剛は大きく、うなずきながら

「もちろん!最後まで大事に可愛がってくれるのなら、こちらこそお願いするよ!でもな?君ん

とこ、アパートやろ?大家さん・・・大丈夫なん?」

剛が心配そうにCを見つめると

「はい!大家さんも猫好きな方で、私の事情も全て打ち明けてあるんです。だから、飼うことは

全然、かまわないって理解してくれて・・・」

「そっかぁ。なら安心やわ・・・。じゃぁ、善は急げで今週の土曜か日曜の、どちらか君の都合の

いい日に行ってもかまわん?」

Cが、どちらでも大丈夫というと、剛も早く子猫を会わせたいからと土曜日に行く約束を取り付

けた。


「お前も、こきつかってくれるわぁ・・・」

光一が運転するフェラーリの助手席には可愛い彼女ならぬ剛が子猫の入ったゲージを大事に

膝に抱えて座っている。

「堂本メンタルクリニック」からは、そう遠くない場所にCの住むアパートがある。

「あ!光一さん!!そこ曲がったとこやぁ!」

光一がハンドルを右に切ると、そこにはアパートの前で、もう待ちきれないとばかりの面持ちで

Cが立っていた。剛が、ゲージをゆっくりと持ち上げてCの元へ歩いてゆくとCはゲージの中の

子猫に「可愛い!!可愛い!!」を連発。

そこへ光一も何やら大きな荷物を抱えてCに「こんにちは」と声をかけると、ハッとして光一に

深々と頭を下げた。

Cは、家に入って、お茶でも・・・と勧められたが、光一は、ここで失礼するからとCに手渡したも

のは、沢山の子猫用のえさだった。主に缶詰中心なので、とてつもなく重く、とてもじゃないが

運べそうにない。

結局、彼女の部屋まで上がらせてもらうことになり、剛に小声で「あほぉ。少しは考えぇ!」と

肘でこづかれた。きちんと整頓された、女の子らしい部屋だった。

2人は、女性の部屋とあり、それこそ借りてきた猫状態で、固まっている。

Cが、お茶を入れてくれたので、「えらい・・気を遣わせてしもうて・・・」と剛が恐縮すると、

「とんでもないです。こちらこそ・・・」

そして、ゲージから自由にされた子猫は、はじめはオドオド様子を見ていたが3人が、じゃれて

遊んでやると、もう安心したように部屋の色々なところを探索しはじめた。

Cは、そんな子猫をゆっくりと抱き上げて「これから、よろしくね?」と頬ずりした。


「お!いかん!いかん!もう、こんな時間やぁ!」時計を見るや突然、立ち上がる剛につられ

光一も立ち上がった。

「じゃぁ・・・何かあったら、いつでも相談してきてな?」

玄関先で剛が、そう告げると光一は一枚の名刺を渡し「これ。知り合いが、この近くで獣医をや

ってるから、連絡先な?」

Cは、重ね重ね有難うございますと礼を言うと、2人はアパートを後にした。

閑静な住宅街の狭い路地を走るフェラーリは通行人の眼を奪った。

「ほれ・・見ぃ!あの人ら場違いな車が、のったらくったら走ってぇ!って思ってるんやでぇ!」

剛が、言うと

「あれは羨望のまなざしって言うの!!」と一蹴された。

しばしの沈黙が流れた・・・・・・・・・・。

「ありがとうな?」

突然、剛が沈黙を破った・・・・・・・。

光一は、フッと笑みを浮かべると

「俺は、なぁんもしてへんでぇ~」

というと、いきなりアクセルをふかした。

大通りに出ると水を得た魚のように飛ばし始めた光一に

「光一さぁ~ん!安全運転で お願いしまぁ~す!!」

剛の悲鳴にも似た叫び声が、夕闇迫る街中を響き渡った。


~祭・完~

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この記事へのコメント

チビにゃん
2008年01月30日 21:10
子猫ちゃんはね…見ているだけなら可愛いけれど、実際に飼ってみると大変だよね。爪を研がれて、色んな所がビロビロになるし…走り回るから、フローリングも傷だらけだよ(T_T)時々、腹が立つ…(笑)可愛いだけでは飼えません。その覚悟を持って飼わないとね。
まぁ~二人とも、優しい先生~♪
子猫ちゃんのことよりも、この二人に訪ねて来られたら…って、そっちに妄想がいっちゃった…(笑)
愛戦士桜
2008年01月31日 14:17
ほんとにね、生き物を飼うのは責任があるししつけやなんやかや
大変だけど、それ以上にとにかく「可愛い!」「癒される!」だよね。Cさんもこれからは猫ちゃんにときに励まされたりしながら一緒に暮らしてゆくんだね♪
チビにゃんじゃないけど確かにこのドクター2人が来るってだけで熱出そうだに(爆)
SHINE
2008年01月31日 16:09
>チビにゃんちゃん
そうだねぇ?子猫のうちは、可愛い!だけで、それこそ猫かわいがり状態だけど、生き物だからねぇ?世話をするのも最後まで責任を持つという意味では、大変だよね?
あははは・・。こんなイケメンドクター2人に来られたら、・・・・・って、チビにゃんちゃん。どんな妄想めぐらせてるの!?(笑)
SHINE
2008年01月31日 16:16
>愛戦士桜ちゃん
うん。そもそも、Cが飼ってくれる事を願っていたのが剛ドクターだった訳で、やはり精神的な安定を得るのにも動物の力って、すごいんだよねぇ?だから、これも治療の一環になってくれればというのが剛ドクターの狙いでもあったのね?
うん。この2人に来られたら、卒倒しちゃうかも・・・。(笑)

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