★「ID」~孤独の赤い星と揺れる青い星~★SF小説

火星には、ぽっかりと大きなドームが存在していて、そこで2-YOSHI率いるヒューマノイドが

プロジェクトの拠点としていた。

2-YOSHIは、ドームの中枢である広々としたモニタールームで地球を見つめながら、いつし

か深い眠りにおちいっていた・・・。



「ここは・・・?緑がやけに眩しいなぁ?地球か?」

昼寝していた俺の傍らには、あいつが穏やかに微笑んでいた。

「なんやぁ。KOH-1かぁ・・・。」

むくっと起きあがる俺の目の前にKOH-1がいる。

俺は、何かを言おうとしてるのに喉の奥で言葉がせき止められていた。

そんな俺の様子をKOH-1は時折、哀しげに見ていた。そして思いつめたように、KOH-1も何か

を言いたげに佇んでいた。

こんなに近くにいるのに、なんでや?


2-YOSHIは、ふっと目が覚めた。

「なんや・・・夢だったか・・・。しばらくぶりに、あいつの夢、見てしもうた・・・」

モニターには、相変わらず青い地球が浮かび上がっていた。


「RAIN達・・・元気にやってるやろうか?」

懐かしい仲間たちの顔が思い出されていた。

「KOH-1ジュニアは?大きくなったやろうなぁ・・・」

その想いの行き着く先に気づくと2-YOSHIは大きく首を横に振ると「いかん!いかん!」と呟

いた。

心の奥底に潜む憎しみの声。

あいつのせいで・・・。KOH-1は・・・。

2-YOSHIが、地球にいない最大の理由はKOH-1ジュニアと会わないで済むということに他な

らなかった。

逆恨みは分かっている。。。けれど、どうしても抑えられない衝動があった。

だから逃げるように、火星くんだりまで、やってきたのだから・・・。


~つづく~

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この記事へのコメント

2007年06月26日 19:41
じわじわじわ…と進んでゆくのね?緑化計画のように。ヒューマノイドは死なないということは年老いたりもしないんだよね?って、ことは例えばKOH-1ジュニアの息子がKOH-1が亡くなった年になっても、2-YOSHIは若いままなんだよね?と、すると…感慨深いものが…。
愛戦士桜
2007年06月26日 21:24
2-YOSHIにとってKOH-1はかけがえのない存在だった。その彼のジュニアだもんね、愛しい気持ちもあるだろうし…生き映しな?彼と出会ってしまったら…迫るものがあるね。複雑だねぇ…
2007年06月26日 21:48
SHINEちゃんの世界、楽しみにしてまっせ~♪
前回のお話は、あらすじを読ませてもらったぽ♪
あらすじ読んだだけで付いて行けるか、分かんないけど…SF小説って、なんかワクワクする。チビにゃんのイチャイチャ小説とは全然違うもん(←そんなジャンルないだろ…(笑))
SHINE
2007年06月27日 19:56
>Rainちゃん
うん。じわりじわりとストーリーは進みます。
今回のテーマはタイトルの「ID」そのものになります。
だから、ヒューマノイドの苦悩は存在意義。
人間の苦悩も、しかり。
年老いていく人間の存在と年をとらないヒューマノイドの存在は?
・・・。これは深いです。私も悩んでいます。(笑)
SHINE
2007年06月27日 19:59
>愛戦士桜ちゃん
はい。2-YOSHIの思いは複雑なんです。
でもね?この先には、もっと大変な事実を突きつけられてしまう。
これがねぇ。。。かなりな衝撃なので、乞うご期待です!
SHINE
2007年06月27日 20:03
>チビにゃんちゃん
えとえと・・・頑張って描きます!
SFは、難しいと捉えるかは、人それぞれなのですが私は、さほど難しいことを書くつもりはなくて。。。
あくまで人間的なことを描くつもりでいます。のでので、お付き合いのほど宜しくであります。(笑)

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