★「ID」~あるヒューマノイドの嘆き~★SF小説

「この星は、どこもかしこも赤い土だらけだ・・ここは地球とは明らかに違う。なのに俺は・・。」

ここにいるのは、どうして?

ヒューマノイドである2-YOSHIは地球を再生させるプロジェクトを見事、成功させた。

青い地球・・・あんなに憧れた青い地球も、ぽっかり空いた心の穴を埋めることは出来なかっ

た。

KOH-1がいない・・・。

「あいつのいない地球で、平和ボケした人間たちと生きる意味があるんやろか?」

2-YOSHIはKOH-1のいない現実を受け入れられずに、この赤い星「火星」をヒューマノイドの

住まう星にする為に新たなプロジェクトに没頭していた。

枯渇した惑星は、そのまま2-YOSHIの渇いた心を投影しているようで、皮肉なものだと2-Y

OSHIは、この星を何度、恨めしげに思っただろう・・・。

それでも、この惑星に水を海を蘇らせるべく2-YOSHIは挑むような鋭い目で、このプロジェクト

に邁進するしかなかった。

今の2-YOSHIには、今は亡き友の死と向き合わずにいられる術であった。

人間の「死」をヒューマノイドが受け止めることは難しかった。

なぜなら、ヒューマノイドは「死」とは無縁の存在だったから・・・。

しかし、それよりも大きかったのは2-YOSHIにとってKOH-1という存在は、人間で言うところ

の「情」というものが通い合っていたからかもしれない。

2-YOSHIの戸惑いは、人間の情というものをヒューマノイドが感じてしまった特異なことが原

因で生じてしまったもの。

「KOH-1さえ帰ってきてくれたら・・・俺は・・・こんなところにいないのに・・・」

赤い星は炎の如く、2ーYOSHIの心を熱くたぎらせてゆく・・・。

やがて、それは嗚咽となり、とめどなく頬を涙が伝っていった。

「会いたい・・・・お前に会いたいんや・・・KOH-1」


~つづく~

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この記事へのコメント

Rain
2007年06月25日 19:39
おぉー…いきなり刹那モードできましたね?どんな展開が待ち受けているのか?全く予想がつかないーっ!ドキドキドキドキ…。
愛戦士桜
2007年06月25日 19:57
「人」じゃなくても いろんなことを感じる感情は豊かだもんね。
大切な人を突然失ってしまったら、辛いよね…。
あー2ーYOSHIくん(涙)(この名前には敏感に反応する桜でした)爆
SHINE
2007年06月25日 20:20
>Rainちゃん
展開はねぇ?びっくりだよーー!?
自分でも、驚いたくらい。「こう来るかい?」と。(笑)
SHINE
2007年06月25日 20:22
>愛戦士桜ちゃん
うん。2-YOSHIくんのカナシミが癒されるのは、いつ?
それはね?もう少ししたら・・・ね?←謎;

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